そのアイデアが環境や社会、ビジネスを変え、世界を変える
すべてのビジネスは、アイデアから始まっている。
一つのアイデア本を紹介しよう。
- 作者: チップ・ハース,ダン・ハース,飯岡美紀
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2008/11/13
- メディア: 単行本
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この本を選んだ理由は、
等々、アイデアのことをもう少し深く知りたかったためである。
アイデアを伝え、発信していくのであれば、
そのためには、人々の記憶に焼き付くアイデアではないと無理だろう。
記憶に焼きつくアイデア〔六原則 〕
- 単純明快である
- 意外性がある
- 具体的である
- 信頼性がある
- 感情に訴える
- 物語性がある
1.単純明快である
理想はことわざである。
単純明快であっても、重みや深みがなければいけない。
核となる部分を見極め、核となる部分を伝えていく。
そのためには、核となる部分+簡潔さが必要である。
単純明快であることの究極のお手本は、
聖書のことば
「自分がしてもらいたいことを、他人にせよ」である。
2.意外性がある
驚きを利用し、関心を掴む。
驚きという感情には、警戒感と集中力を高める機能がある。
関心を掴み、驚かせる。
関心を掴むには、
既存のイメージを単刀直入に打破してあげれば良い。
その際、受け狙いは避けること。
驚きは長続きはしない。
アイデアが生き残るには、興味と好奇心を生み出す必要がある。
好奇心の「隙間理論」
好奇心は知識の隙間が生み出す。
知れば知るほど知識の隙間は減ってしまうが、人は情報を得れば得るほど、自分の知らないことに、つい目をむけてしまう。
隙間を埋める前に、隙間を作る必要がある。
隙間を作る方法としては、相手の知識の隙間を突く質問やクイズでもいい。
隙間を埋めていけば、好奇心を長く繋ぎとめることができる。
3.具体的である
アイデアに具体性をもたせる。
具体的なアイデアは記憶しやすい。
記憶に焼きつきやすいアイデアは、具体的なイメージをたっぷり備えている。
アイデアを聴き手全員に同じように解釈してもらうためには、具体的に話すしかない。
具体的であることは協調性をも促せる。
具体的な目標のおかげで、足並みを揃えて行動できる。
4.信頼性がある
アイデアを記憶に焼きつけるためには、アイデア自体に信頼性がなくてはならない。
信頼性を示し、信じてもらう。
そのためには、アイデアを相手に検証してもらう必要がある。
「試してから買う」
何かを証明しようとするとき、数字に頼る人が多いが、このやり方はたいてい失敗する。
5.感情に訴える
相手の感情を掻き立てればいい。
人間は、抽象的なものではなく人間に何かを感じてしまう。
相手の自己利益に訴える。
自己利益を受ける本人を主語にすることが大事。
だが、自己利益だけが大事なわけではない。
「大衆を見ても私は行動しない。個人を見た時に私は行動する」
アイデアを心にかけてもらうには、特定の個人への共感を生み出す。
相手の自己利益に訴えるが、同時に自分らしさ(なりたい人物像)、アイデンティティーに訴える。
マズローの欲求リスト
心理学における動機づけの研究結果により作成された。
(超越の欲求、自己実現の欲求、美的欲求、学習の欲求、自尊の欲求、帰属の欲求、安全の欲求、生理的欲求)
6.物語性
アイデアを行動に移してもらうには、物語を伝えればいい。
シミュレーションとしての物語(行動のしかたを教える)
そのアイデアに基づいて行動できるようになる。
まとめ
アイデアがあっても、
「単純明快で、意外性があり、具体的で、信頼性があって、感情に訴える、物語」がなければ、勝手に自己増殖して広まっていくなんてことはないだろう。
相手に浸透しやすくて、わかりやすい、優れたアイデアとは、
発想力があるアイデアマンが天才的な思いつきから生み出すものではなく、
私たちの心に、そのアイデアの記憶の粘りと焼き付けを起こすことに成功したことにある。